2022年07月26日

第1回「2022不登校生のための進路相談会」を開催しました。

7月23日、第1回「2022不登校生のための進路相談会」を、コロナ感染対策を行い開催しました。

会場参加14人(子ども3人)、Zoom参加は11人でした。
今年は、県教育委員会が令和5年度の高校入試について「公立高校への出願は不登校でもできます」と明文化したので、参加者に配布する「不登校生の進路手引き」を一部修正しました。ただ、、出席日数や成績などの調査票の評価が取り入れられることから、出願できることと、合格できることと一致するものではありません。また、一般選抜とは別に、「特別選抜」(県西部は天竜高校春野分校)として長期欠席生徒選抜も実施しています。
相談会では、この説明を詳しく行っています。

<参考資料>公立高校を目指すあなたへ1(その2) 
高校入試Q&A Q5中学校で欠席が多い場合の出願は?
https://www.pref.shizuoka.jp/kyouiku/kk-050/documents/kouritsukoukou1-2.pdf

追加資料として「不登校児童・生徒の学校以外の居場所」を作成しを配布しました。
今年度から、相談会のアンケートを作成しました。、アンケート回答者と参加した子どもたちから「説明はわかりやすかった」「情報は参考になった」と回答をいただけました。
 

今回の体験談は、中学から不登校、通信制高校から専門学校に進学し、ウエイブ技術者になったK君とお母さんです。
質問者は、K君が通っていたフリースクール空の代表の西村です。

Q.いつごろから、学校にいけなくなった?
A.中学1年の2学期ごろ。
.Q.何がつらかった?
A.中学校は部活が必修で、授業やって部活をやると結構大変で、そのあたりで全然ついていけなくなった。
Q.つかれちゃった、いっぱいいっぱいなった感じ?
A.そうですね。
Q.友だち関係、人間関係はどうでした?
A.特に、可もなく不可もなく、楽しくやっていた。小学校時代と違って、やることが大変になったことがある。
Q.学校に行かなくなって、どのように過ごしていた?
A.ずっとパソコンに向かっていて、昼夜逆転になっていた。何か月も続いた。
Q.K君は、小学校の時にパソコン整備士の資格を取ったほどパソコンがすごく得意で、その時から、将来パソコンで仕事するからいいやということではなかった?
A.ただ、時間をつぶすためにパソコンをやっていた。
Q.フリースクールに来たときは、外へでてみようと思った時期だったのかな?
A.だったのかもしれない。しばらく家にいて飽きてたのかも、そういうことを考えていたかな。きっかけは忘れたけど、思っていたかも。
Q,K君は、字を書くことに拒否が強くて、そのかわりパソコンでいろいろ書いていたけど?
A.漢字を覚えられない。手でなにかするのが苦手。絵を描くことも苦手。工作は好きだけど、書くことに抵抗がある。今でも、同じ。
いまだに、漢字は全然わからないし、字は書けない。パソコンでできることは、パソコンでやる。
Q.中学卒業後の進路を考えるとき、高校はどういう風に選んだ?
A.自宅から通学しやすいところ。オープンスクールに行って、生徒さんが相手をしてくれて楽しかった。自分も、こういうオープンスクールの手伝いをしてみたいという気になった。
Q.第1高等学院高校(私立通信制高校)に入って、3年間ほとんど休まずに通えた?
A.週3日コースで、行く日を決めて行っていた。
Q.卒業式に招かれて行ったときに、「一番高校に貢献した生徒」で表彰されて、びっくりした。得意な編集作業で、学校のプロモーションビデオを編集して貢献したと聞いた。いろいろと任せてもらえた環境もある?
A本当に、そのおかげです。自分しかできないからやってと言われると頑張らなくては思うけど、頑張りは苦ではなかった。
Q.先生方が、得意なことをいろいろ任せてくれる環境は、とてもよかったと思う。
 専門学校は、自分な好きな分野に行った?

A.グラフィックデザインの専門学校に3年間通った。パソコンで編集してデザインとかポスターを作ることを学んだ。
Q.それから、就職して3年目。仕事の内容を教えて。
A.パソコン関係で、ウエブの技術者。アプリケーションやスマホのアプリを作っている。
Q.仕事はやりがいがあって、楽しい?
A.本当に楽しくて、技術者なので学ぶこと多くがあるけど、その学びも楽しい。
知らないことを学んで知りたいと思うことが、楽しい。
Q.やりたい仕事を見つけられたということはすごく大きい、そこに至るまで周りが無理強いとか嫌なことを強要しなかった県境は良かったと思う。ご両親は、どのように接していた?
A.最初は、行ってほしいというのはあった。自分の好きなようにさせてくれたのは良かった。
そのおかげで、やりたいことを突き詰めて今の仕事がある。
Q学校に行けなくなってから苦しい時期があって、みんながK君みたく順調にいくことばかりではないけど、今現在学校にいけなくなってどうしよう悩んでいる子どもと親に思うこととかアドバイスはありますか?
A楽しいと思ったことを続けることが一番かな。嫌になってくるとあるとは続かないことは、中学でわかったので。どんなことでも続ける方がいい、楽しいことをみつけるのは簡単ではないけど、みつけたら伸ばしてほしい。

続いては、K君のお母さんです。
Q.中学校に行かなくなった時の気持ちは?
A.中学に入って、1学期は部活も頑張って休まずに行って、すごく楽しそうで夏休みもほぼ毎日部活があって友だちと楽しくやっていた。2学期に入ってから不登校、学校いきしぶりになって、これからずっとひきこもりになって、何年も家にいたらこの子の将来はどうなるんだろうと先のことばかり不安になって、本人の気持ちはおいて親の気持ちばかり焦って、本人の気持ちをないがしろにして、どんどん親が決めていく状況だった。
いきしぶりになって3か月くらいあったけど、登校できなくなっても全然気がつかなくて子どもを置き去りにしていた。フリースクールに行くまで1年。仕事をちょうどやめていた時期だったので、どうしているか夜も昼もやたらに部屋を覗いていた。夕方起きてご飯を食べてお風呂に入って、20時間くらい寝てるときも、ずっと続きました。
Q,やはり、パソコンをやっていることが多かった?
A.部屋から出てこなかった。友だちとも連絡とらなかった。
 最終的に20時間寝て復活してきて、それを過ぎたら小学校から通っていたパソコン教室に通うようになった。そんなときに、フリースクールに通うようなった。
Q.中学校で疲れてエネルギー切れて、ひたすら寝て充電してエネルギーをためて外にでられるようになった。ひきこもりの時期も必要だったということですね。
フリースクリにきて、高校に行って専門学校にも行って、学校生活をみて思ったことは?

A.小学校は楽しんで通っていて、高校もすごく楽しんで通っていた。最初の1か月は3日で、あとはほとんど毎日通っていた。専門学校は厳しくて、3日休むと隊員がとれなくなると聞いていたので心配だったけど、本人が好きなことだったので休まず楽しんで通った。
Q.不登校だった子は。県境が変わったりすると通えなくなってしまうことがあるけど、順調だったと思う。自分も好きなことが選べたからかな?
A.できることとでできないことがあって、字が書けないと事務的な事後とは無理、好きなことだったら寝なしでも突き進んでいくことがある。結果的に、好きなことを選んでよかったと思っている。
Q.最近は、親子で陶芸教室に通っていると聞いている。親子で過ごす時間もあり、穏やかに暮らすことができている。今日参加している親子に、ひとことあればお願いします。
A.20時間寝ていたときのように、ぴたっとエネルギーが切れてしまうことがある、そのときに親がなにかせようと思っても無理。寝たいときは寝かせて、エネルギーがいつたまるからわからないから親が待っているのが不安で親が耐える時。子どもを信じて待つことが必要と簡単に言葉でいうことはできるけど、昼夜逆転の子どもをみているとどんどん不安になってしまうことが現実。親同士支えあえる同じ仲間がいれば、乗り越えられる。
穏やかな気持ちで充電できるのを待つのが子どもにとってもいいと思う。

西村
娘二人が不登校だった。今は結婚して子どももいる。午前中は、孫とプールで遊んできた。
不登校のときは、こんなときが来るとは思うことができなかった。
悲観的なってもよくならないので、すごく楽観的にならなくても、子どもを信じるということ。学校がいいところとすると学校にいけないことは悪いとなってしまうので、この子は間違っていないと思うことが、この子はいい子になる。
一番苦しんで切るときは、将来こうなると信じられない。子どもを信じるということが、10年後、20年後にこんなにかわると思わなかったいうときがくる。親からは、いまは穏やかにくらしていると、こんな話を聞くことがたくさんあるので、安心してください。

次回は、8月7日(日)13:30~ワークピア磐田で開催します。

第1回「2022不登校生のための進路相談会」を開催しました。
静岡新聞と中日新聞の取材がありました。
第1回「2022不登校生のための進路相談会」を開催しました。















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Posted by hiro at 22:22│Comments(0)活動事業
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