2018年07月22日

第1回「2018不登校生のための進学相談会」が終わりました

7月7日に、「2018 不登校生のための進学相談会」の1回目が終わりました。

今年度も、21組30名、子ども3人の参加があり、初回から会場が満員になりました。
関心を持って参加された学校関係者、ご近所の子どもを心配して参加したという方もありました。

夏休み前の時期は、進路相談が行われる時期とあって、中学3年生の保護者の「進学できる高校はあるのか?進学できるのか?」という焦る気持ちが伝わってきます。
毎回、中学3年生の参加が一番多いのは変わりませんが、高校生の不登校、中退の相談、中学1,2年生の保護者の参加と幅広い学年の参加がありました。

いつも相談会で伝えていることは、「高校を出たからといって、立派な大人になるわけではない。学歴も学問は、生きていくため、自立するためのツールに過ぎない。高校もその選択肢のひとつ。選択肢はいくつもある。一番大事なのは、子どもの状況にあった進路の選択と進学の時期です。」ということです。そのために進路選択に必要な情報を、相談会ではお話しています。

静岡新聞、中日新聞の取材があり、掲載されました。

第1回「2018不登校生のための進学相談会」が終わりました



第1回「2018不登校生のための進学相談会」が終わりました



今回の体験談は、小6からフリースクールドリームフィールドに通い、静岡中高校の通信制を卒業して、現在は、ドリームフィールドのスタッフとして働いているTさんのお母さんです。フリースクールの代表でもあり、当会の代表の大山との対談形式でお伝えします。

大山:保護者の方にも安心してもらいたいと思い、来てもらった。
Tさんが、ドリームフィールドに来たのはいつ?

Tママ:小6から


大山:1年目は、小生意気なことがあって、スタッフを困らせていたが、自分をもっていておもしろかった。

Tママ:小2から、学校に行きたくないと言っていたが、原因がわからない。
小4の時がピークだった。小6の担任に認めてもらえて、支援員がついていて、泣き叫ぶ子をおんぶしてくれた。子どもの人権を大切にしてくれて、勉強をしない、保健室で暴れていても「いいよ、いいよ。一緒に卒業しよう」と言ってくれた。行事の時も、活躍できるように配慮してくれた。子どもにも、ひとりの人間だと言ってくれて、大事にしてくれた。
小6の終わりに数ヶ月登校して卒業して、中学に入学したが、1週間でやめると言った。中学に入った途端、担任が熱血で、教壇にふんぞり返り呼び捨てにする。全然聞いていた話と違い、上から間線で「おまえら」といわれ、「私、あの先生がいる限り、学校には行かない」と言った。
もともと学校や集団生活が好きじゃないし、楽しめないと思ったので。


大山:本が、好きだったよね。

Tママ:私が仕事をしていたので、母が幼稚園に迎えに行ってくれていたが、「みんなが先生の周りに集まっていても、いつもひとりで本を読んでいるけど大丈夫?」と心配していた。
中学の学年主任に「もう少し、ソフトにしてもらえないか?」と相談したけど、学年主任は「大人は変えられないけど、子どもは変えられる。担任のやり方を変えるより、Tさんが慣れていけばいいよ」と言ったので、やめてもいいやと思った。


大山:そう言われた保護者の方は、大勢いるんじゃないかな。

Tママ:小2頃から、不登校はどういうことかと、ネット等で調べた。その頃は、フリースクールもなかったし、浜松には学ぶ場は学校しかない、苦しいなぁと思った。
同じ気持ちの人はいないかと思って、東京シューレとか不登校の子どもがいる精神科の先生の言うことを見て、同じことを思っている人がいてほっとした。学校に行くことで、子どもがどれだけ傷つくかというところで、「学校に行かせない方が良い」と思った。
小4か小6の頃、家で大暴れしたときに、どうして良いかわからず友人に相談して、精神科を紹介してもらい受診した。通院し始めた時に「パワーのある不登校児」と言われた。「担任とは1年の付き合いだけだけど、子どものこれからがあるので、この1年なりを納めても傷つけ体験は、学校に行ったところでこれから先、全然救われない。だから、学校に行かなくてもいい」と先生からお墨付きをもらった感じで、全然違う面白く楽しくできればいいと思った。
でも、本人は全然楽しめていなくて、家で大暴れして、もう少し他人とは違う自分しかできない違う人生を自信を持ってやってくれないかと思っていた。本人は、こんがらがっているし、学校に行かないと言っても、みんなと同じことができない自分がダメだと思っていたと思う。

大山:こだわりが強い子たちは、自閉症的傾向があるかもしれないが、診断を受ける受けないにしても、今のシステムが苦しいということがある。学校枠が広がるか、学校以外の受け皿が広がるしかないと、どんどん追い込んでしまうことになって、病気になってします。

Tママ:「学校に、このままお母さんが無理やり連れていくと病気になるよ」と言われた。


大山:フリースクールに入って、変わった?

Tママ:何をやっていいのかわからない、夢中になっていいからわからないと言って、いろいろやりました。楽器、手芸、消しゴムはんこなど。0か100かなので、フリマで売ったらというくらいのものができても「もっと、上手な人かいる」、理想があって自分はダメだと言ってしまう。混沌としたときが、中学まではあった。
落ち着いてきて、「なぜ、学校生活が嫌だった?」と聞いてみた。「国語の授業で、目当てについていろいろ自由に発言したのに、まとめはひとつだった。意見はほめて、まとめのところでバッサリされるのが嫌だった」ということだった。


大山:中央高校通信制に進学した?

Tママ:作文を大山先生に、私は英語のレポートをやりました(笑)
卒業してから、フリースクールで、後輩の勉強をみるようになって、自分はレポートを手伝ってもらって中身がないことがわかっていて、後輩に教えるために勉強して、自分がわかりにくかったことを、こうしたらいいと考えていた。自分で気づいた喜びを感じていた。
年下の子たちのふれ合いの中で、自分がイライラしていたことがわかると後輩の気持ちもわかるし、他の親を見て親の気持ちがわかってくれた。
今日は、高校の話がでしたが、高校を卒業したら、どう自分らしく生きていこうか、子どもが自己肯定感を持てるというところが、大人と親の役割と思う。形をつくろっていたら、自分のことが嫌になる。みんなと同じように、学校に行けなかったと思うし、長い目でみることが必要になる。


大山:今は、いもねこカフェの広告、アートを担当している。ドラムも叩いたり、かなりかっこよくなった。でも、本人のなかでは葛藤があることもわかる。
それぞれの生き方を周りの人は導くのでなく、その時そのときを大事にして人生が成り立つものだから、予定を立てたり将来を不安にならなくても、本人の肯定感が芽生えて言い生き方ができる。
最後に、アドバイスをお願いします。

Tママ:うちの子に「35歳までに自立するから」と言われて、えっと思ったけど、そのくらい長い時間がかかると思っている。せっかく、面白い子を授かったので、自分は楽しんでいこうと思っている。

*次回の相談会は、9月24日13:30から、会場は、ワークピア磐田です。




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