第2回「2023不登校生のための進路相談会」を開催しました。

hiro

2023年09月07日 00:47

8月27日、第2回「2023不登校生のための進路相談会」をアイミティ浜松で開催しました。
34名の参加者(うち子ども5人)で、会場は満席になりました。
参加した子ども達から「自分で参加したいと思い来ました」「説明はわかりやすかった」「進路の参考にしたい」と話をきくことができました。

大平台高校定時制の副校長川村先生と浜名高校定時制の中村先生が、今回も参加してくださり、静岡県西部の定時制高校と川村先生の前任校の静岡中央高校の状況等などお話していただきました。
・各学校でルールが違ったり校内の雰囲気がわかるので、その中で先生の話を聞いてみたり、ここだったら何とかなるかなって思うところを選ぶといいので見学をすすめている。
・校則が変わってきている時代なので定時制時制高校、他の高校も今まで「あるべき」とか、「こうしなければならない」というルールから少しずつ変わってきている。そう考えれば、15歳、16歳で入学するべきなのか、3年間で卒業すべきなのか、4年間しか勉強できないのか、一人ひとりの子どもによって違うと思うので、高校というところで、いろいろと考えていただければと思います。
など、不登校生のためのアドバイスをいただきました。

その後は、個別での相談や情報提供にも対応してくださいました。

今回の体験談は、この相談会に参加したのがきっかけでフリースクールに通うようになり、静岡中央高校定時制高校を進学卒業して、現在は浜松学院大一年生のTさんです。
不登校の子どもがその後どういう道筋を辿って進学していったり、自立していくかというのはとても関心のあるところだと思います。
特に子どもたち本人の気持ちは、なかなか親御さんにはわからない部分が多いかなと思います。毎回この体験談はすごく人気があります。

Q.Tさんはいつからどのような理由で不登校になりましたか?
A.不登校は中学2年生の12月下旬からです。理由は小学1年生から中学2年生まで8年間いじめられていた。
中学に上がり、担任の先生が対応して相談をなどにのってくれた。でもいじめがなくならなかったことや、いじめによる心の傷を引きついてしまったり、限界が来てしまい居場所がないと感じてしまった。その後、不登校、ひきこもりになった。
中学を卒業してからもすぐには高校に入学という選択はせずに、電車とかで一人旅をしたり、フリースクールなどでいろんな経験はしたりと、回り道をして2年半経過した時に高校に入学した。

Q:その頃につらかったことと逆に救いになったことは、どんなこと?
A:4辛かったことは、大好きな学校に行けなかったこと。不登校当初は、家の中で今日も行けなかったと外を家の中で眺めて、毎日自分を責めて、罪悪感で毎日いっぱいだった。卒業まで中学生という立場で毎日行けない罪悪感、そして視線が怖くてつらくて、ずっと家に引きこもってた。
助けになったことは二つあります。一つ目はアバターゲームで居場所が出来たこと。悩みを聞いてくれる人がそこにいて悩み、自分の事や家族のことなど沢山相談にのってくれた。
本当にありがたいなって思った。
2つ目は中学卒業後、フリーになった時に好きな事だった電車で一人旅やフリースクールで多くの経験、いちご狩りとかディズニーシーに行ったりとかたくさんの体験ができていいなって思った。YouTubeのオフ会に電車で一人で蒲郡に行った。
そして様々な経験から精神面でも回復して、その後高校入学に前向きになった。フリースクールなどのおかげで今の自分がある。

Q:その頃、お父さんお母さんとか、周りの大人に知って欲しかったことはどんなことですか?
A:怒らず、何も言わずに守ってほしかったなって、今になって思う。
そしてまたそっとして欲しかった。とても不登校時代の学校の先生がいろいろ対応してくださったりとか、一人旅など、好きなことをたくさんさせてくれた親に対して、今は感謝している。あとフリースクールで不安だった自分に対して温かく迎え入れてくれて、多くの経験を経ての貴重な経験をしてくれた西村さんをはじめ、多くのスタッフ達さんや仲間に今も感謝している。

Q:進学先は通信制でなくて定時制に行きたいと一貫した。中央高校定時制(静岡市)を選んだ理由は?
A:まずは制服がないこと。校内は1階、2階の生徒ホールにはカラフルな椅子があったり、大理石のいろんなデザインかしてあって、大学のような雰囲気、3階から5階までは教室など学校という雰囲気のギャップが私が好き、ピンと来た。
キャンパスが近くに二つのバス路線が止まるけど、それが1時間あたり計6万7本と多かった。
周辺にいろんなスーパーからコンビニか、いろんな店があったり、先生との距離が近いなって思ったのが選んだ理由です。

Q:通信制みたく通学の少ないところを選ばずに定時制で選んだっていうのも、もともと学校が嫌いではなかった?
A:学校が本当に行くことは好きでした。毎日行くところに行きたかった。

Q:静岡中央高校の定時制の受験の内容は?
A:私は夏に入試を受けて、秋に入学した。入試は筆記試験3教科、国語と英語と自由表現。、それと面接5分くらい。自由表現は自分の生い立ちと志望理由を作文にして、それを試験管んの前で読んだ。
面接では自由表現ついて、遠距離通学だけど大丈夫なのかなど、いろんなことが聞かれた。緊張して言葉が詰まることも多かったけど、質問の言い方を変えてくれるなど優しい試験管だったことで安心できて合格へ繋げることができた。

Q:合格して高校は4年半で通った。どんな様子でしたか?
A:まずはチャイムがならない。授業は1・2時限など2限分セットの90分授業。先生によって合間に休憩がある。単位制で時間割を自分で作って授業を受ける。 私は、基本午後から夕方、もしくは夜まで授業を受けた。 自分の頑張りを認めて貰えるような賞状欲しかったため、休まないことで2年間皆勤賞をとった。
いじめは一切なかった。私は小学1年生からずっといじめられて、学校生活を送ることが当たり前だと思ってたので、とても驚いた。
メイドコーデなどロリーターといった明るい服装をした子やお年寄りの方まで色んな人いた。 みんな共通することは、いじめなど何かしら苦労した子。だからみんな優しい。高校でたくさんの優しい人に出会った。
部活を吹奏楽部と家庭科部掛け持ちした。部費は、生徒会から割り当てられるため、部費自己負担が基本なかった。運動部は、多くの部活で全国大会行っていた。
卒業最後の年は生活体験発表で学校代表に選ばれ人前で読んだことが1番の思い出。 自分を認めて貰える学校に初めて出会った。先生もみんな優しい。そして、授業も面白い。

Q:この春から、入学した大学を選んだ理由は?
A:指定校推薦があった。 オープンキャンパスの個別相談で、不安な自分の質問に対して丁寧に教えてくれたり、何度も大丈夫と言ってくれたこ。家から通えること、 少人数制で先生と距離近い。 全てが高校とそっくりで、環境変化が苦手な自分にとってぴったりだった。 実践的に学べるし、教員免許(小学校・特別支援学校)取得できるのも決め手。

Q:は小学校教諭を目指してる?
A: 不登校時代中学の先生にいろいろ対応して下さり、教師の仕事に興味持った。その後、高校でいろんな先生に出会い、憧れから現実的に考えるようになった。 先生になったら、今も苦しんでる子どもたちの力になりたい、いじめを世の中から無くしたい。大学生活は高校の時と違い、朝9時から日によっては夕方6時ぐらいまで講義がある。 家を7時前に出て遅い時は夜8時すぎに帰宅することもある。現場の経験豊富な先生が多く、先生や学生みんな優しい。幼稚園、こども園、特別支援学校、小学校と子どもと触れ合ったり観察したりと現場で学ぶことはい。 オープンキャンパススタッフとして参加したり、授業の一環で子どもと関わるボランティアが出来るなど現場で学べ楽しいこといっぱいある。 少人数グループで話し合い発表することも多い。 大変だが、毎日楽しい。

Q:皆参加しているお子さんたちや親御さんたち、今悩んでいる人たちにアドバイスをお願いします。
A:不登校のときは、つらかったです。
でも世界は広くて、世の中にはたくさん優しい人がいます。そして、自分をありのまま認めてくれる人もたくさんいます。私もたくさんその方にいっぱい出会いました。焦らず自分のペースで歩んでほしい。不登校の経験は自分次第で、その後の人生を豊かにしてくれると思っています。

次回は、9月24日アイミティ浜松で13:30からです。

中日新聞新聞の取材がありました。






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